第02回 創傷治癒の始まり:炎症期の意味と消毒の有害性
炎症期とは 傷を受けると、損傷した血管の攣縮や血小板の凝集に始る止血機転によって血栓ができ、創面からの出血は止まります。このとき損傷を受けた組織や血小板な…
炎症期とは 傷を受けると、損傷した血管の攣縮や血小板の凝集に始る止血機転によって血栓ができ、創面からの出血は止まります。このとき損傷を受けた組織や血小板な…
「創傷治癒は創面で細胞を培養するがごとし」とよく言われますが、この言葉には傷の治療において大変重要なメッセージを含んでいます。 我々の体は皮膚に覆われています…
EBM(EBN)は完璧か? 最近の褥創ケアはEBM・EBNと大変うるさく、全ての判断や行動が縛られ堅苦しくて仕方がない。何か間違っているような気がするが、どう…
<在宅では多いに勧められるが、病院や介護施設では勧めない> 創洗浄液として水道水は安全かというテーマで検討した論文が多く出てきている。ほとんどが米国からのも…
褥創の予防は何と言っても体圧分散用具の使用に始るであろう。では、その選択と使用はうまく行えているのであろうか。 選択の基準 ステージI・IIとステージIII…
いつでも十分に飲食できるようになったのは、ここ百年くらいのことでしょう。過酷な自然淘汰の名残で、私たちの体は食べられるときにはいっぱい食べ、余った栄養を脂肪…
気管切開部(気切部)とは、皮膚切開をして作った気管との交通路です。外側は皮膚で、一番奥が気管粘膜です。粘膜と皮膚の間が瘻孔で、肉芽組織で被われています。 さて…
キズが治るときは、傷の中で細胞が分裂増殖し、新しい組織が傷の中を埋め、皮膚が覆います。それには湿潤して外部から守られた環境(閉鎖湿潤環境)が必要です。この目…
感染による創傷治癒障害 創傷が発生した場合、これに細菌感染がおこると細菌の出す毒素によって創傷内に微小血栓ができ、血流不全から組織壊死が進行します。また血流…
RICE(ライス)は、ねんざや打ち身、肉離れ、骨折などの外傷(けが)をしたときに行う救急処置の頭文字で、Rest(安静)、Icing(氷冷)、Compres…