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まいぬ
2024年11月19日 9:00 PM

肛門近くにできた500円玉大の蜂窩織炎が自然排膿したんですが、開放部位にゲンタシンとガーゼを当てて仕事をしていますが、座るとちょうど圧迫され痛くて死にそうです。ゲーベンクリームなどに変更した方が良いのでしょうか?

返信先  まいぬ
2024年11月20日 4:29 AM

肛門周囲に膿がたまり破裂するものとしては、痔瘻と膿皮症があります。腫れたところが破けて膿が出ると、多くの場合は一時的でも楽になります。ただし、穴が小さく膿が出きらないと痛みは楽になりません。
痔瘻の場合は、自然に閉じても再発を繰り返します。だんだん複雑な痔瘻になるために、単純痔瘻の内に手術した方が良いでしょう。
膿皮症の場合は、膿が出て楽になったとしても、感染の原因になった部分が残ることが多くその場合は治癒することがないか、再発します。痔瘻の手術よりは簡単ですが、やはり手術による治療が必要です。
ゲンタシン軟膏は抗生剤が含まれていますが、抗生剤の効果はほとんど期待できないだけでは無く、1ヵ月以上使用すると耐性菌ができます。1週間程度の使用にとどめた方が良いでしょう。効果はワセリンを塗るだけとほとんど変わりありません。
悩んでいないで、早く外科を受診されることをお勧めします。

ゆうけい
2023年12月28日 9:45 PM

ポケットのある坐骨部褥瘡の出血について
はじめまして。夫の褥瘡について質問させてください。

62才男性 脊髄損傷で車椅子ユーザーです。10月のはじめ頃に右坐骨部に褥瘡ができ、11月にポケットができました。
自宅にて除圧(トイレ・食事の時以外車椅子に乗らない)・注射器を使い微温湯でポケット内を洗浄していましたが、このまま保存的治療しても治らないとのことで、来年1月半ばに手術予定です。
25日に今年最後の受診をしましたが、その時先生がポケット開口部をギュッと絞るような動作をした時にビューっと血が出ました。
その時から今(28日)もずっと血が止まりません。パットをあててパーミロールで押さえてるのですが、朝昼夜と交換してもずっとベタベタになるほど血が出ています。
27日にかかりつけ医に電話してその旨申しましたが、「10分くらい押さえていたら止まる」「全身状態が悪くないなら大丈夫」と言われました。
言われた通り押さえてみましたがまだずっと出続けています。
おへそから下の感覚が全くないので痛がる訳ではないし、熱もなく食欲はあるので大丈夫だとは思うのですが、出血がずっと続くことに不安を感じてしまいます。
ポケット内部の血管が傷ついてしまったのでしょうか?
ポケット洗浄は中止していますが、洗った方が良いのでしょうか?
出血し続けていても大丈夫なのでしょうか?
どのような状態になったら救急受診するべきでしょうか?

年末のお忙しいところ大変申し訳ありませんが、お答えいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

返信先  ゆうけい
2023年12月29日 2:51 AM

ご主人の治りにくい坐骨部褥瘡、大変心配なことと存じます。車いす乗車される方の坐骨部褥瘡は大変治りにくいです。手術を安易に行うと、再発をくり返し、8回以上手術したという方も珍しくありません。

基本的に、坐骨部褥瘡を保存的に治すことができない医療機関では、手術をしても必ず再発します。坐骨部褥瘡の手術は、保存的に治せるけど5ヵ月以上かかるため、入院して手術することで1ヵ月程度で治す方法です。保存的治療で悪化するから手術をするは間違いです。そのような医療機関では手術は行わない方が良いでしょう。

車いす褥瘡は車いす乗車による圧迫で褥瘡が発症します。その他にずれや低栄養も関与します。「圧迫対策」「ずれ対策」「栄養改善」がしっかりと行えるようだったら、治療を早めるための手術は効果があります。

まず、現状の圧迫対策はできているでしょうか。最初に今の車いすにおいて、幅は身体に合っているでしょうか。足下長さの調節ができる車いすで調整はされているでしょうか。肘掛けの高さを調整できる車いすで、かつ調整はされているでしょうか。背中の部分は、数本ベルトでできており、そのベルトは調整されているでしょうか。
これらがクリアーされていないようでしたら、ケアマネジャーに相談し、福祉用具専門相談員に見てもらって、車いすの選定をしてもらい、更に調整をしてもらってください。

その上で、適切な体圧分散クッションを使ってください。できればSRビジョンという圧測定器で測りながら複数のクッションを試し、しっかりと圧分散ができているクッションを選びましょう。

そんなことはできないと仰る福祉用具専門相談員の方であった場合は、日本褥瘡学会のホームページから「褥瘡受け入れ病院一覧」を見て、近くのしっかり褥瘡を見てくれる病院を探し、電話連絡し、褥瘡学会のホームページで調べて連絡したことを伝え、SRビジョンで車いすクッションを選んでほしいと伝えてください。
これができるとおっしゃた医療機関を受診し、選定してもらいましょう。いくつか連絡する必要があるかもしれません。
この「褥瘡受け入れ病院一覧」は私が在宅医療委員会委員長の時に作り、その後も更新されています。

このようにすれば、圧迫とずれの対策はかなり出来たことになります。
あと、ご主人は、しっかりと食事をしていらっしゃるようですが、是非血液検査を実施して。血清アルブミン値(Alb)を測定してもらい、4.2g/dl以上あることを確認してください。4.1以下であれば、蛋白質摂取不足です。今食べているものに、肉・魚・玉子・納豆・豆腐・乳製品を2品以上追加しましょう。

これができれば、手術を受けても再発率はぐっと減ります。
逆に言えば、これだけのことをしないと、手術しても再発は必至です。

ご質問にもお答えいたします。
「出血が続くことと、ポケット内部の洗浄は行ってよいか」という点ですね。

出血は、かなりの圧迫とずれが坐骨部にかかっているためです。
まずは、床ずれ用体圧分散クッションを導入しましょう。ケアマネジャーに相談してできるだけ早く導入してください。

再度書きますが、取りあえずです。最終的には、車いすを調整し、圧を測定できる環境下で、最適なクッションを選びます。

洗浄に関しては、基本的にポケット内部など、褥瘡はしっかりと洗うことが重要です。できれば、シャワーではなく、入浴した方がずっときれいになります。
洗ったから出血するのではなく、車いすが合っていないため、体圧分散が不良で、ずれも生じているために組織障害が起こって出血するのです。

現在は、あなたの近く(そんなに遠いところではなく)に、しっかりと褥瘡を診てくれる医師や専門看護師(皮膚・排泄ケア認定看護師)はいます。
しっかり情報を取って、科学的に正しい治療を行ってください。

また、不安なことや、分からないことがあれば投稿してください。

ゆうけい
返信先  高岡駅南クリニック
2023年12月29日 10:00 AM

お忙しいところ、さっそくの返信をありがとうございます。

車椅子のクッションは受傷後(平成7年〜)ずっとロホクッションを使っています。シーティングしてもらったのは直近で4年前(左坐骨部褥瘡ができ、ポケット切開後皮弁術した後)車椅子を作り替えた時なので、またクッションを選び直したいと思います。
左坐骨部褥瘡の時も現在もケアマネジャー等はつかず訪問看護等も受けていませんが、専門看護師さんに来てもらえるよう調べてみようと思います。

昨夜8時頃パット交換し今朝7時頃交換しようとしたら、パット・吸水シート・おむつまで染みる出血がありました。
夜から朝にかけて2回くらいトイレに行くので車椅子に乗ります。その際にズレたり圧迫したのでしょうか。
便はベッド上で摘便を私がするので大丈夫ですが導尿ができない(やればできるとは思いますが)ので、車椅子に乗るしかなく、パットを変えて車椅子に乗りトイレ→食事→ベッド上安静にしています。
このまま血が止まらなかったらと不安ですが、救急で病院に行ってもさして何もすることなく帰されるのかもと思うとそれもどうなのかと思って躊躇してしまいます。

永田 裕紀
2023年10月26日 4:14 AM

初めまして。内科病棟で看護師をしています。
褥瘡に従事しており、ある症例に対してどのようにケアをしてよいのか先生に相談したく、まいりました。宜しくお願い致します。

80歳男性、身長170㎝で体重51.0kg、誤嚥性肺炎を繰り返しており、現在も誤嚥性肺炎あり
持続点滴を500ml×3本キープしています。
時々37℃台の発熱あります。Ba留置中です。
エアマット使用中。

本題ですが、左臀部に15㎝×10㎝の大きな水疱ができ、潰れました。皮弁は殆どなく欠損しており、中の暗紫色の皮膚がむき出しの状態です。
創周囲は発赤を認めています。
自力体動はありません。

当院では 良い薬やドレッシング材がなく、上記の症例ではどのように処置や保護をしケアを進めていけば良いのが 行き詰まっています。

保有している軟膏では ワセリン軟膏、亜鉛華軟膏、アズノール軟膏、ゲンタシン軟膏、
プロスタグランディン軟膏、ユーパスタ、ゲーベン、ぐらいです。
ドレッシング材ではオプサイト、メロリンぐらいです。

(現在、始めてメピレックスボーダーライトを採用し発注している段階です→とどき次第こちらを活用してよいでしょうか?)

とりあえず 現状の処置では
亜鉛華軟膏を分厚く塗りその上からメロリンで保護をし 左側臥位を禁にしその代わり背抜きを実施、除圧をしています。
この方法でよいのか、よくないのか、をしりたいです、。そして他によい改善方法が知りたいです。

病棟に従事している医師は精神科専門の医師であり、褥瘡に対して関与しないのでわからない様子です。

褥瘡で検索をし、こちらの掲示板があることを知りました。
又、褥瘡学会でも先生について知りました。

お知恵をおかりしたく、宜しくお願い致します。

返信先  永田 裕紀
2023年10月27日 3:39 AM

大分お困りのようですが、何とかしようと頑張っていらっしゃる様子がよく分かります。
良くしようという姿勢は素晴らしいと思います。

二つ気になります。
一つは、寝たきりの方で、持続点滴1500mlは、おそらく末梢点滴でしょうから、栄養に関してはほとんど何の役にも立たず、水分を入れているだけでしょう。抗生剤などを入れるためでしょうか。
量が多すぎるのですが、点滴の目的が分かりません。経口摂取を含め1日の摂取エネルギーとたんぱく質はどれくらいなのかなと心配です。

もう一つは、左臀部の大きな水疱が破れたあとの傷です。臀部ということは柔らかい部位でしょうから、軟らかい臀部であれば褥瘡は考えにくく、熱傷か外傷ということになります。つまり何の傷なのか分からないので、むやみに局所療法を考えても、原因が分からないと本当の対策にならない点です。

これらの疑問に蓋をして、傷のみを見てみると、水疱破れの傷ですから、滲出液があります。吸収性のドレッシングが必要ですが、発症原因が分からないので、傷を閉鎖するドレッシングである、メピレックスボーダーライトを含め創傷被覆材の使用は勧めません。
ガーゼは創面に固着するので最も選択したくないドレッシング材で、今あるなかでは、非固着性の材料であるメロリンを勧めます。あるいは尿取りパッドなど吸収パッドで創面を直接カバーしてもよいでしょう。

軟膏類ですが、亜鉛華軟膏は創面に残り、特に皮膚にべっとりと付いて交換が大変であり、また交換時創面を傷つけるので使いません。現状においてはゲーベンクリームがよいでしょうが、滲出液が多そうなので、吸収性の軟膏であるユーパスタを選びたいのですが、創面に付けるとすぐに流れて使いにくいので、私はユーパスタとアズノール軟膏を1:1で混ぜたものを使っています。これを使うでしょう。第一選択は、ユーパスタ・アズノールMIX軟膏で、第二選択はゲーベンクリームです。

さて、患者さんの状態ですが、エアマット使用中とのことですから、自分で体位変換ができないのですね。もし少しでも体位変換できるのであらば、ウレタン系の体圧分散寝具に変更しないと、完全に寝たきりになってしまします。ここでは寝返りができないと考えてよいですね。

エネルギーが1000kcal摂れていないようでしたら、経口摂取が可能であれば、嚥下能力に合わせた食形態とし、エネルギーを1200kcal以上で、たんぱく質も50g以上になるように、管理栄養士に工夫してもらいましょう。
経口摂取では栄養が十分摂れないのであれば、取りあえず、経鼻胃管を挿入し経腸栄養を開始します。1200kcal以上、たんぱく質50g以上に設定します。
少なくとも1ヵ月は経腸栄養が必要でしょうし、誤嚥性肺炎を繰り返すのであれば経鼻胃管は肺炎を起こしやすいので、なるべく早い段階で胃瘻を作った方が良いでしょう。経鼻胃管を1週間以上継続するのは、かなり苦痛になります。胃瘻にすれば苦痛無く栄養摂取ができます。
あるいは、中心静脈栄養で、取りあえず栄養状態を上向きにしてから少しずつ胃腸を使う、つまり経口摂取か胃瘻への移行を考えます。

寝たきりでも、ティルトリクライニング車いすへの乗車は可能なので、できればティルトリクライニング車いすを導入し、車いす乗車時間を増やすようにします。ただし、連続2時間以上車いすに乗車し続けることのないようにしてください。
ティルトリクライニング車いす導入にあたっては、必ず理学療法士に車いすの調整をしてもらってください。理学療法士がいないようでしたら、福祉用具専門相談員にお願いして、車いすの調整をしてもらうとともに使い方も指導してもらいましょう。
注意点ですが、似ているのですが、リクライニング車いすは使用しないで下さい。必ずティルトリクライニング車いすとし、座面には体圧分散クッションを用いてください。

左側臥位を禁止とのことですが、適切な体圧分散寝具を使っていれば、禁止せず、90度側臥位(右と左)と仰臥位の3つの姿勢を順番にとりましょう。30度側臥位は止めましょう。かなりポジショニングの技術があり、クッションも豊富に選べないと、30度側臥位は不快な姿勢で、褥瘡の発症リスクはかえって高くなり、また拘縮の原因にもなります。30度側臥位は止めましょう。

以上ですが、最初の疑問である、1500mlもの輸液の意味が分からないのと、傷の原因が分からない点が残ります。
傷の写真など有れば、本人・家族の了承のもと、アップしてもらえればもっと有効なアドバイスができると思います。

いずれにしても「なんとか治したい」と思う心が最も大切なことです。

ゆうき.N
返信先  高岡駅南クリニック
2023年10月28日 9:29 AM

おはようございます。
御多忙の中、丁寧な御回答ありがとうございます。

先生が御指摘されたよう、創を治すことを優先に考えていたことに恥ずかしく思い、反省しております。
その創になった原因をまず考えるべきでした。
写真は病院の規定により掲載できないのですが、骨突起がない臀部であり 先生の仰る通り 何らかの外から局所への刺激が加わり起こったものとハッとしました。
考えられることがあり、
症例の患者様は自力体動が殆どできないのでおそらく、
スタッフによる体位変換やトランス時に起こした摩擦などの刺激により出来た創と考えられます、。
こちらの方は直ちに各スタッフへ指導していきます。

また、抹消点滴三本とビタミンを点内に入れており 経口から摂取できればゼリー食(アイソカル)とラコール という程度なのであきらかに身長と現在の体重に対して栄養は足りていません。
それに対して先生からも御指摘があったよう、
当院のDrも いろうの方向へ視野は入れてるようでしたが 症例のFaの事情もありいろうは現状できない状況です。

何とか経口からはアイソカルや他のゼリーは摂取できているので Drはじめ、栄養科とも相談していこうと思います。

抹消点滴について 
先週まで経口から食事摂取ができず、脱水を懸念されたのか 3本補液していると考え、抗生剤点滴もしていました(現在は抗生剤点滴していません)。
一般病棟ではなく、持ち出しということから いろんな治療ができないという病棟であり、難しいところがあります。。

現状では少しずつ経口摂取が可能であるため、抹消点滴と食事形態、カロリーなど
当院Dr.と栄養科と見直していきます。

局所の処置について、本当に眼から鱗です。
相談できるスタッフが居なく、途方にくれていたところであり
自分のこの方法では 皮膚への負担があるといところが 頭にありませんでした、。
ユーパスタとアズノールのミックス1:1、確かにその方法素晴らしく現状に応じた対応です!
滲出液も多いので
現状、今あるもののなかでユーパスタ有効ですね!抗菌と肉芽作用、滲出液も吸収が期待できますね!そしてそれにアズノールをミックスさせることについては発想がありませんでした。。
ユーパスタ単独だと確かに溶けます、それを留めなおかつ、消炎もでき、固着もさせない。。+メロリン。。
いろいろと。。処置をはじめ、それ以外でも勉強になりました、ありがとうございました!!

滲出液が落ち着いた頃へはゲーベン+メロリン(又は尿とりパット)で対応で宜しいでしょうか?

抗菌がより期待されると思われますので
その使用方法をお知恵頂ければ有難いです、。

返信先  ゆうき.N
2023年11月18日 12:58 AM

お役に立てているようで嬉しいです。
最近バタバタしていて、投稿を見ていなくて、したがって返信も遅くなり申し訳ありませんでした。

ご質問ですが、ユーパスタとアズノールのMIX軟膏を使い、滲出液が減ってくれば、もはや感染の可能性はないので、ワセリン単独で良いと思います。カバーは尿取りパッド、あるいはおむつ直接で良いでしょう。

ずれ対策としては、オプサイトがあるとのことなので、オプサイトを傷にあたる部分の尿取りパッドかおむつの方に張ります。そうすれば、ツルツルしたフィルムが、ワセリンを間にして創部に接します。
ずれ対策になり、また創面保護にもなります。このような使い方をした場合、ワセリンは創面の乾燥を予防し、表皮化を促進してくれるでしょう。

以上ですが、採用するかどうか検討してみてください。

ゆうき.N
返信先  高岡駅南クリニック
2023年11月22日 9:10 PM

御多忙中返信有り難う御座いました。

去年褥瘡学会の認定師を修得でき、
まだまだ知識不足なところも多く、
身近なもので創のケアが行えることに 
大変勉強になりました!

症例の患者様ですが、
お陰様でだいぶ滲出液が減りました。
有り難う御座いました!
先生が仰るよう、身近で使いやすい尿とりパットとオプサイトで創面の保護とズレの予防、そしてワセリン使用で湿潤環境を維持しつつ、更なる上皮化を期待しケアをしていきますm(_ _)m!

余談ですが、病院の他に褥瘡での活動はないのか色々情報を探しているとき、
日本褥瘡学会・在宅ケア推進委員会の活動をめにしました!
塚田先生が理事長されていたのですね!
驚きました。。。

塚田先生より直々にケアのアドバイスを頂き、本当に有難いです!

コアスタッフもあったりと病院以外での活動もできる場所があるのですね!
すぐに登録しましたm(_ _)m

私も日々精進していきます。
有り難う御座いました!

2023年9月29日 10:09 AM

この度は大変お世話になります。在宅で使用する電気メスの購入に関しまして、ご助言を賜りたく存じます。症例の御相談ではないため、申し訳ございません。
私は元消化器内科専門医、現在は在宅医療専門医の資格をとり、地方で在宅医療に従事しております。
電気メスがなく、ポケット症例の切開がどうしても必要なケースに対しては皮膚科外来紹介とせざるを得ない状況が続いていたため、電気メスの購入を決断致しました。
切開方法などは勉強しておりますが、在宅に適した電気メスのメーカーや種類となると、元内科医ということもあり、全く自信がございません。
先生にお答え頂ける範囲内で、ご助言を賜ることが出来ましたら、幸甚に存じます。
御多忙中、誠に申し訳ございません。

返信先  北川隆太
2023年9月30日 7:50 AM

ご質問ありがとうございます。

在宅訪問して下さる先生は、圧倒的に内科の先生が多く、そのような方に褥瘡や慢性の傷の処置をお願いしているのが現状です。そのような外科系以外の方の在宅での褥瘡・創傷管理の知識と技術向上に向けて、日本在宅医療連合学会では毎月「褥瘡・創傷管理オンライン研修会」を会員向けに無料で企画しました。
是非会員になられての参加をお勧めいたします。次回は28回(2023/10/17)ですが、過去の研修会も発表者の承諾を得た講演は順次オンデマンドで視聴できるようにしました。

ご質問の電気メスですが、在宅での使用は私はしておりません。在宅では暗い場面での使用が考えられること、それなりに時間がかかることから、不良姿勢での処置では術者の腰痛等負担が大きくなること。電気メスの切開中に他に必要な物品が発生した場合、クリニックに取りに戻らなければならない点、等々が理由です。
切開が必要な患者では、時間と移動方法を打ち合わせて、クリニックで電気メスにて切開しています。クリニックの滞在時間を最小にするよう手はずを整えています。

さて、電気メスのメーカーや種類の件ですね。ここまで長くなり申し訳ありませんでした。
電気メスは使用していると必ずそのうちに不具合が出る機械です。したがった、信頼の置ける医療機器販売店からの購入が必要です。いつでも問題が発生したら、速やかに来てもらえることが重要です。このように、業者を決めることが先ずやるべき事だと思います。その上で、使用目的などを伝え、必要な道具がそろったメーカーで、できるだけ安価なもの、複雑で無いものを推奨してもらいます。メーカーは私はこだわっておらず、見に行けば分かりますが、正直今パソコンに向かっていますがメーカーは思い出せないくらいです。そんなに有名なメーカーでなかったように記憶しています。

私は切開と凝固ができればよく、同時に内視鏡での治療に使うデバイスを接続できる必要がありました。それが可能な機械になっています。
途中買い換えを行っています。
最近、形成外科の先生も診療に加わって下さることになり、新たにバイポーラなどの器具の接続が必要になりましたが、幸いこの機械で十分対応できるようです。多分多用途に使用できるやや複雑な機械だったから可能になったと考えております。

先生は、おそらく切開と凝固、場合によってはバイポーラも使用するのかもしれません。よく考えて使用する器具を決めてから、販売業者から機器を推薦してもらってはどうでしょうか。あまり経験が無いのなら、私は切開と凝固だけにして、それに慣れた方が良いのではと思います。バイポーラは繊細な手技に向いていますが、私はせっかちなので向いていません。そもそも器具を持ちかえるのも面倒と思っています。

参考になれば幸いです。

返信先  高岡駅南クリニック
2023年9月30日 11:58 AM

御多忙中にも関わらず、大変詳細な御回答を賜り、深謝致します。
切開・凝固が可能で、できるだけ安価・シンプルな製品を信頼のおける業者に依頼したいと思います(メーカーに拘る必要性が低いことをお聞きでき、安心致しました)。
通院が出来ない状態の方も多く、そういった方は感染しないことを目標に現状維持とせざるを得ない状況でした。今後は無理のない範囲で在宅でのポケット切開を行っていきたいと考えております。
恥ずかしながら、光源も準備する必要があること、ご指摘にて気が付きました。
「褥瘡創傷オンライン研修会」は申し込みをするものの、診療にて結局参加できないことが多くございました。オンデマンドで視聴できる環境を整えて下さり、本当にありがたいです。
この度は大変お世話になりました。重ねて御礼を申し上げます。

ピース
2023年9月13日 12:06 PM

先生、お忙しい中、懇切丁寧かつ具体的にご指南くださいまして、本当にありがとうございます。感謝の気持ちで一杯です。私の創傷が自然治癒で治るのかどうかもわからず悩んでいたので、先生の早々のご返信のお陰で、大変希望が持て暗闇から一気に抜け出したような気がいたします。

「壊死組織がなくなり赤い肉芽で全面が覆われる」適切な時期でのバリケアパウダーの使用で「一気に肉芽が平坦化し、周囲から表皮化がおこる」とのお言葉は、先生の長年のご経験からのもので大変説得力があり、私が今一番待ち望んでいる事なので、救世主が現れたような気がしました。

ドレッシング材や薬剤の商品名を具体的に挙げてくださったことも、大変助かります。また入浴の仕方、石鹸洗浄など細かいところまでアドバイスいただき、疑問に思っていたことが全て解消しました。

治癒の予想期間も自然治癒と植皮で具体的示してくださったので、大変参考になりました。その目標に向かう気構えができました。自然治癒目指して、希望をもって治療を続けたいと思います。何か進展がありましたら、またご報告させていただきます。

私のような見ず知らずの人間に、ここまで丁寧にご指導くださるとは思いませんでした。改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

先生の膨大な量の論文は健康に生きるためのアドバイスが一杯で、これからも読ませていただきます。ご多忙のことと存じます。どうかお身体に気を付けてお過ごしください。

ピース
2023年9月11日 12:30 AM

私は医療従事者ではなく、一般の患者で71歳女性です。1か月半ほど前に受けた手術の創がなかなか回復せず悩んでおり、自分で調べているうちに先生の論文に出会いました。端的でわかりやすく説得力があり、大変参考になりました。トンネルの中で光を見出した思いで、感銘を覚えました。先生の長年のご研究と経験の成果を公開してくださり、本当にありがとうございます。

すぐに塚田先生のクリニックで受診したいところですが、遠方のため失礼ながらこちらのフォームにてご相談させていただきます。画像を添付し、以下に経緯を記します。

本年2023年7月25日に胸骨部骨腫瘍(良性)の摘出術を受けました。この骨腫瘍とは32年前に乳がんに罹患した際(現在再発転移などはありません)、部分切除と放射線療法を受け、放射線の影響で、胸骨の左上の角辺りから、骨の成分が漏れ出て(?)蓄積し、皮膚上に突き出してきたので、除去せざるを得なくなったものです。骨腫瘍は嚢胞に包まれていて、もろく砕けていたそうです。大きさは確認しそびれましたが、自分では直径3㎝位の塊かと感じていました。病理検査で、がん細胞は検出されませんでした。

左乳房の一部の皮膚と肉を切り離し根元は付けたまま骨腫瘍摘出部に移動させて縫合したのですが、切り離した根元の分かれ目から縫合の一辺が、手術から6日目の抜糸後、離開してしまいました。他の縫合部は問題なく癒合しております。

離開した箇所は、縦1㎝×横3㎝×深さ1.5㎝位の空洞になっています。週に1回通院し、デブリードメントをし、ゲーベンクリーム+ガーゼで3週間経過後、イソジンシュガーパスタ+ガーゼに変えて1週間後、医師から肉芽が上がってこないと告げられました。放射線療法の影響で血行が悪いためだろうとのこと。そして腹筋を使った有茎皮弁形成術を大学病院などで受けることを考えるよう言われました。そんな大事になるとは想定していなかったので、手術の大きさとQOLの低下等の不安で、大変ショックを受けました。

離開箇所の創の説明を加えますと、今のところ感染はしていないそうです。臭いもありません。デブリードメン時に、骨に当たるところをガリガリ掻き出しても痛くありません。塚田先生の論文を拝読しての推測ですが、このことから全層損傷しており基底層はないのだろうと思われます。肉芽はいくら待っても底から上がってはこないのだろうと私なりに理解しました。でも希望として、創辺縁部からコラーゲンが形成されていて表皮細胞の遊走は湿潤環境のもとで、速やかに創周辺から順次おこるとの事も塚田先生の論文で学び、大変勇気を与えていただきました。ありがとうございます。

自分で毎日傷口のサイズを測っているのですが、横幅が2~3ミリ縮小しているように思われます。傷口の形も変わってきて、上辺に角があった箇所が丸みを帯びてきました。創周辺部のメスを入れたラインが、ふっくらとしています。以上が素人ではありますが私が感じた傷口の変化です。

現在もイソジンシュガーパスタ使用の指示をいただいていますが、傷が乾燥し心配になって、自己判断で4~5日で止め、ゲーベンクリーム+穴あきポリシート(ゴミ袋用)+ガーゼに変えて様子をみているところです。

移植手術はせず自然治癒で治る可能性について、塚田先生のお見立てを伺うことはできますでしょうか。またアドバイス等ございましたら、大変ありがたく存じます。

お忙しいところ大変恐縮でございます。お差支えのない範囲で結構です。どうぞよろしくお願いいたします。

IMG_3394.JPG
返信先  ピース
2023年9月13日 2:44 AM

傷について心配していらっしゃる様子がよく分かりました。筋肉と血管を付けた皮膚を植皮した後の一部が死んでしまって深い潰瘍になってしまったのですね。

写真を見ると、キズの奥に死んだ白色〜黄色の壊死組織が見られます。これがある間は赤い肉芽組織は盛り上がってきません。この壊死組織は骨や骨膜・腱などの死んだものでしょう。まずは今のように、週1回デブリードメントをして壊死組織を少なくしていきます。
ただし傷は乾燥させない方がよく、かつ感染を予防する必要があります。お書きのようにゲーベンクリームの方が、イソジンシュガーよりよいと思います。ゲーベンクリームは十分な量を使いケチらないのがコツです。カバーの仕方は、ゴミ袋用でも良いかもしれませんが、不潔で私は勧めません。ネット等で同様のもので衛生的な医療処置用のものを売っています。場所によってはドラッグストアでも売っています。例えば、モイスキンパッド、ズイコウパッド、穴あきポリパッドなどが勧められます。大きさはいろいろありますが、一番小さな物でよいと思います。切って使うこともできます。切った場合は吸収体が入っているので、断面はテープで閉鎖する必要が有ります。
これらは、メッシュと吸収素材が組み合わさった製品になっています。それほど高い物ではありません。

これとは別に、かなり高く、かつネットで購入できないものに、ソーバクトジェルドレッシングがあります。これは医師が処置で使う場合のみ使用可能で、処方箋でも出ません。例外的にあなたが寝たきりで訪問診療を受けている場合、潰瘍が褥瘡(床ずれ)の場合、訪問医師が処方箋で出すことができますが、お話しからは適応外ですね。
もし医療施設が近くで毎日通院可能で、医師の方もそのような処置をしてもよいということであれば、毎日通院してソーバクトジェルドレッシングを使ってもらう選択はあります。この際、入浴をするために、フィルム材でカバーしてもらうとよいでしょう。ソーバクトジェルドレッシングの方が壊死組織はより速く取れる印象です。

入浴に関しては、軟膏処置を自分で行っているのであれば、処置の時にシャワー浴や入浴を、キズを被う物を全部剥がした状態で可能です。最後にシャワーで十分洗えば大丈夫です。石鹸を使っても大丈夫です。むしろ入浴してよく洗った方が速く治ります。

壊死組織がなくなり赤い肉芽で潰瘍の全面が被われたら、ストーマ処置に使うバリケアパウダーをお勧めします。これを創内に充填し、フィルム材でカバーします。1日1回交換し、交換のたびにシャワーで十分洗浄していくと、一気に肉芽が縮小平坦化し、周囲から表皮化がおこります。バリケアパウダーを使うのは、壊死組織がほとんど無くなってからで、早めに使うと感染する危険があります。

治癒期間ですが、肉芽で全面を被われるのには、2ヵ月くらい必要でしょう。肉芽で被われた後、表皮化が終わるのには、そのあと2ヵ月以内と思います。
それに対し、筋肉を使った有茎皮弁と呼ぶ植皮を再度行えば、3週間程度で塞がると思います。ただし植皮を行うにあたっては、感染が完全に治り、かつクリティカルコロナイゼーションと呼ぶ細菌が冬眠したような状態の部分を完全になくすことが必要で、その処置に最低1週間はかかると思います。

主治医とよく相談しながら、処置法を選択してください。いずれも自分一人で勝手に行うような方法ではありません。お書きになった様子からは、大変理解のある先生のようです

2022年12月20日 10:52 AM

===2022/10/30 22:07にいただきましたご質問の代理投稿です。===

リハビリテーション科専門医です。数年前に学会の時高岡でご一緒したことがあります。
私は回復期リハ病棟で働いています。
70代女性、9月7日脳出血発症して血種除去術後に救急搬送時より発赤のあった仙骨部褥瘡が
血種除去術後に更に悪化してポケットありで転院して10日経ちます。深さ3cmなので
先生の助言だともう少し様子を見るかですかね?
電気メスは無いので切開ははさみでは無理でしょうか?
まだレビンなので経口にこれから進める予定です。
20年前ならまだしも今時こんな褥瘡と出会うとはと思いますが
とにかくここでできるだけ治さないといけませんのでお知恵をお貸しください。
ちなみに転院前10月5日前医でポケット切開していますが開口部狭くなっています。

高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月20日 10:54 AM

写真です

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高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月20日 10:55 AM

質問に対しご返信いたします。

先ず、褥瘡の切開は電気メス以外は使用しないようにしてください。
炎症が見られるため、安易にメスやハサミで切開すると大出血し止血縫合に時間を取られます。

仙骨部褥瘡とありますが、本当に仙骨部でしょうか、尾骨部ではないですか?
あるいは仙骨・尾骨部褥瘡ではないですか?
であれば、仰臥位ではなく、座位あるいはギャッチアップ姿勢での発症になります。
切開を考えているポケットがある褥瘡ですね。
ポケット褥瘡では、圧迫の他に「ずれ」が原因になっています。
どこで、れがおこるのか、介助や生活の中で原因を特定します。
皮肉なことに、褥瘡予防目的で行う介助法がずれの原因となっています。

傷を上下左右から押してみて、一番褥瘡の形が整った状態が、ずれのおこっている方向です。そのずれ方向をおこす介助法が原因です。

この対策なしに、切開を繰り返しても解決はありません。
多職種で原因をディスカッションすることを勧めます。
単一の職種では発想が固定し、本当の原因にたどり着かない可能性があります。

以上お役に立てれば幸いです。

高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月20日 10:55 AM

===2022/11/26 22:03にいただきましたご質問の代理投稿です。===

1月ほど前に褥創のご相談しました。ポケットは徐々に小さくなっています、がまだかかりそうです。ポケットの口は綿球が入り難くなり内部を水洗浄のみでグラニュゲルで充填してます。皮膚の色は赤黒さが薄くなりました。これで口が閉じることはありますかね?管はレビンも抜けて経口摂取出来だしました。ただせん妄がまだコントロールてきず苦戦しています。経過報告まで。

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高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月20日 10:56 AM

ポケットが小さくなってきて良かったですね。
ポケット内の感染が心配なので、グラニュゲルより、抗菌性の軟膏を継続使用した方が良いでしょう。
例えば、ユーパスタ軟膏、あるいはユーパスタとアズノールを1:1で混ぜたものなどを用います。
ポケット内部にあえて軟膏を詰めるようにしなくて良いでしょう。
カバーは、モイスキンパッドや穴あきポリパッド、メロリンなどの非固着性衛生材料を用います。
ずれが解消されていれば、ポケットの前後壁が癒着し、治ってゆきます。

高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月20日 10:56 AM

===2022/12/14 13:31にいただきました質問の代理投稿です。===

ポケットまだ10cm2あります。口は針でついたほどに小さくなっています。このままでポケット閉じるか皆でのぞき込んでみてます。患者は失語あるので認知機能に問題残しますが元気です。

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高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月20日 10:57 AM

順調に経過しているようです。
このまま治療継続がいいと思います。
万が一、あと1ヶ月間ポケットの状態がまったく改善しないとき、電気メスで切開するのもありです。

高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月20日 10:57 AM

===2022/12/16 13:13にいただきました質問の代理投稿です。===

先生にコメントしていただくことで迷いがなくなったことで毎日の傷交換の重荷から開放してくれました。

高岡駅南クリニック
返信先  高岡駅南クリニック
2022年12月29日 5:48 PM

===2022/12/29 7:34にいただきました質問の代理投稿です。===

順調にポケット小さくなっています。年明けには穴が閉じることを想定しています。貴重なご助言感謝しています。大船に乗った気持で保存的に診れました。お礼を申し上げます。

困っています
2021年6月3日 10:09 AM

家族が右下肢麻痺で電動車椅子で働いています。外反母趾気味のところに母指頭大の褥瘡ができてしまいました。一型DMあり、下肢血流不良冷感あります。感染傾向やポケットはありません。ゲーベンクリームを薄く塗り滅菌ガーゼを当て、夜はガーゼ周囲をテープ固定、日中は浸出液予防のため褥瘡部位にもテープを貼っています。滑りが大事と先生の学会報告を見たので、普段靴下を履いていなかったのでまず履かせるようにしましたが、浸出液が出てもガーゼ中央部をテープ固定しない方がいいのか、医療従事者のため遠方に診察に行けず、なにかよい治療はないかと通院できないため相談してみました。返信よろしくお願いします。

返信先  困っています
2021年6月3日 10:11 PM

第1趾に褥瘡ができたということですね。できた理由は何でしょうか。靴に当たってでしょうか。車椅子にぶつかっているのでしょうか。まずはその対策をしないと、どのような局所療法をしても成功しません。
この方は、動脈閉塞がおこっている可能性があります。血流障害があれば、これもキズはかなり治りにくくなります。動ける方のようなので、心臓血管外科など標榜している、大病院か大学病院を受診し、血流障害の有無をチェックしてもらいましょう。血管が詰まっているようでしたら、血流再開通の治療をまず優先します。血流再開できれば治療効果は急速に現れます。
さて、病院等での検査が難しい場合は、悪化させない治療をすることとなります。ゲーベンクリームの選択はよいと思いますが、使い方の修正が必要です。ゲーベンクリームはたっぷりと用いる必要があります。また、ガーゼはゲーベンクリームを吸ってしまうので、メロリンや穴あきポリパッドなど、大きな薬局で売っている非固着性の衛生材料(吸収作用のあるパッド)を購入します。ゲーベンクリームをたっぷり用いた上からこのような非固着性の衛生材料でカバーして固定します。1日2〜3回の交換を行います。1日1回以上シャワーなどできれいに洗うようにします。

困っています
返信先  高岡駅南クリニック
2021年6月6日 6:50 AM

写真を貼り忘れておりました、すみませんでした。オーダーメイドの靴だったんですが、靴下を履いていないことが判明しました!今後はアクトシン軟膏のラップ療法を二人とも医療従事者なのでやった方がいいかなあなどと勝手に言い合っておりました。

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返信先  困っています
2021年6月6日 5:20 PM

アクトシン軟膏は水溶性軟膏でこのような乾燥しやすいキズには適さないと思います。水溶性軟膏は滲出液を吸収しキズを乾燥させる特徴があります。また、ラップ療法を行う場合は、1日に2回以上しっかりと洗浄する必要があります。できますか? また、動脈閉塞があるようでしたらラップ療法は、特別な場合を除き禁忌と考えてください。前回返信したのですが、ご覧になったでしょうか。

困っています
返信先  高岡駅南クリニック
2021年6月6日 9:15 PM

すみません、写真添付忘れのことばかり考えていました。返信を先程読みました。熟読し考慮します。ありがとうございました。

美魔女になりたい
2021年5月15日 10:02 PM

ウロストーマで回腸導管造設の際、高さを充分出せないのはなぜですか?
肥満も影響あるかと思うのですが、腸を切り出す時長めに切っても難しいのでしょうか?教えてください🙏。

返信先  美魔女になりたい
2021年5月16日 1:01 AM

ウロストーマに限らずストーマを作る場合は、挙上腸管の長さを必要十分にする必要があります。 長すぎると皮下あるいは腹腔内で屈曲して排出障害を起こします。また肥満者では、皮下脂肪をとらないようにした方がよいストーマになります。 挙上腸管の長さは無理なく体表に誘導し、5cm位腹壁から出しても腹腔内に引っ張られないことが大切です。 私は挙上腸管の漿膜と腹直筋の筋膜との縫合はしないのですが、する方もいます。 この状態で粘膜を翻転してストーマ造設部位の皮膚に縫合します。 ここら辺は実は大変難しく、初心者が初めてするような手技ではありません。  ストーマが管理しやすいかどうかは、患者さんのこれからの一生に関わります。  幸い成書がいくつか出ています。 十分勉強し、それだけではなく、ストーマができた後もストーマの状態をずっと観察し、反省をし、次回はさらなる工夫をして絶え間なく改善していくことが大切です。

山口千春
2020年11月17日 1:05 AM

アドバイス宜しくお願いいたします。
血流障害によって足指、踵に壊死が発生。
下肢切断の適応ですが、家族が拒否をされたとのことで、慢性期病院に入院してこられました。イソジンシュガーを使用し乾燥させたいと思っていたのですが、最近では悪臭、浸出液が多いようです。
どのような処置が適切でしょうか?
宜しくお願いします。

このサイトの管理者塚田
返信先  山口千春
2020年11月19日 2:16 AM

いろいろなご意見があるようですが、私個人的な意見ということで検討してみて下さい。
まず、悪臭がするとのことですが、たとえ血流が悪くても感染は直接的に命に関わります。悪臭があれば重度の感染と判断し、切開排膿手術を行います。家族の反対もあるため、ここはドレナージに徹し最小限の切開に留めます。
局所処置ですが、私は毎日洗浄を基本としています。十分量の洗浄液、実際には微温湯によるバケツでの温浴石鹸洗浄を行います。ドレッシング法ですが、私は動脈閉塞には原則的にゲーベンクリームを用います。多量に塗布し、固定は18G注射針で穴を開けたフィルムを貼付して固定します。毎日交換します。
ただ、この例では切開を行うと骨壊死が見られる可能性があります。骨壊死を伴う感染には、ユーパスタ軟膏を用い、食品用ラップでカバーします。これは純粋に密閉ということになります。動脈閉塞のある足潰瘍には、ユーパスタとラップは相性が良く、過度な乾燥はおこらず、適度な湿潤が保て、皮膚の浸軟もおこりません。しかも感染をコントロールしてくれます。
以上によって感染のコントロールをしつつ、創面の保護も行っていきます。うまくいけば、感染がコントロールされますので、感染徴候が無くなったら、ゲーベンクリーム+穴開きフィルムで行うと、潰瘍が塞がる例を経験しています。つまり、家族の望む切断を逃れる可能性があります。
以上ですが、検討してみて下さい。
一つ気になる点を。
足趾のみではなく踵部も壊死が進行とあります。膝の下に枕を入れることで、踵部にずれと圧迫が加わった可能性があります。理学療法士あるいは作業療法士に相談し、踵部のずれと圧迫を起こさないための、臀部から下腿にかけてのポジショニングを行って下さい。
基本的なことですが、血行再建ができるようなら、実施を検討します。

Last edited 3 年 前 by 高岡駅南クリニック
山口 千春
返信先  このサイトの管理者塚田
2020年12月8日 11:24 PM

私の説明不足の文に対して大変わかりやすく細かい部分までご指導頂きまして、本当にありがとうございます。

返信コメントを本日拝見しまして(申し訳ございません)早速明日から参考にさせて頂きたいと思います。

また、褥瘡の研修などがございましたら、是非参加させて頂きたいと思いました。

お忙しい中ありがとうございました。